虫垂炎の治療 手術or抗菌薬

A Randomized Trial Comparing Antibiotics with Appendectomy for Appendicitis 

N Eng J Med. 2020; 383: 1907-1919  PMID:33017106

P:18歳以上の虫垂炎

I:10日間の抗生剤で治療

C;手術

O:30日後の健康状態

虫垂炎に対して、抗菌薬治療が手術に対して、非劣勢であるかのRCT。虫垂結石のある場合も含まれた。

敗血症性ショック、汎発性腹膜炎、再発、画像上での強い炎症の所見、被包化膿瘍、free air、悪性腫瘍の初見は除外された。

結果は、抗菌薬群の非劣勢が認められた。

また、抗菌薬群で90日以内に29%が手術を受け、虫垂結石のある群で41%、ない群で25%であった。

合併症は抗菌薬群が多かった。虫垂結石のある群では抗菌薬群が多く、ない群では差を認めなかった。

敗血症における輸液戦略について

Fluid Response Evaluation in Sepsis Hypotension and Shock

Chest. 2020; 158: 1431-1445  PMID:32353418

P:sepsis or septic shockで1L以上の輸液を施行してもMAPが65mmHg以下

I:PLRでSV変化が10%以上あった時に輸液

C;担当医の判断で輸液

O:72時間後またはICU退室時の体液バランス

介入群において、体液バランスは有意に減少していた。

また、RRT導入、人工呼吸器導入も減った。

ヘパリンブリッジは有用? BRIDGE trial

N Eng J Med. 2015; 27 373: 823-33  PMID:26095867

待機的な手術、侵襲的な手術を予定している場合、Wf内服に対してヘパリンブリッジングを行わないことが、動脈血栓塞栓症の予防において非劣勢かどうかを調べたRCT。

機械弁、12W以内の全身性塞栓/TIA、6週以内のmajor bleeding、CCr30以下、血小板10万以下、待機的な心臓、頭蓋内、髄腔内手術は除外。

5日前にWfを中止した。

P:慢性心房細動or心房粗動 3ヶ月以上Wf内服

I:ヘパリンブリッジを行わない

C:ダルテパリンを使用

O:動脈血栓塞栓症、major bleeding

ヘパリンブリッジをしないことが非劣勢が認められた。また、major bleedingはヘパリンブリッジ施行群で優位に多かった。