RRTの導入をどこまで遅らせることができるか

Comparison of two delayed strategies for renal replacement therapy initiation for severe acute kidney injury (AKIKI 2)

Lancet. 2021;397:1293-1300

最近の研究(AKIKIなど)では早期にRRTを導入しても必ずしも死亡率は改善せず、むしろ早期の導入はより合併症を増やすことにつながっていた。しかし、どこまでRRT導入を遅らすことができるかははっきりしておらず、以前のAKIKI studyよりも導入を遅らせることができるかを調べたRCT。AKIKI2 study。

P:ICUにおいて人工呼吸器もしくはカテコラミン使用患者。KDIGO stage3。72時間以上の乏尿/無尿orBUN112-140mg/dl。

I:more-delayed strategy

許容できない高K、代謝性アシドーシス、肺水腫が見られるか、BUN140mg/dlで導入。

C:delayed strategy

割付け後に導入。(AKIKI study)

O:28日後までのRRT-free days。

 

2つのstrategyにおいてRRT-free daysに有意差は認めなかった。(delayed strategy :12 days [IQR 0–25]) /more- delayed strategy :10 days [IQR 0–24]; p=0·93 )。実際にRRTを施行した患者数はdelayed strategyで134/137人、more-delayed strategyで111/141人。